脱毛を受ける場合、やけどのリスクを完全に回避することは残念ながらできません。実際、ここ数年で脱毛によるやけどがTVや雑誌で取り上げられる機会が多くなり、脱毛施術に不安を感じる人も増えてきています。

ここで重要となるのが、安心して脱毛を受けるためには、脱毛によるやけどのリスクを下げる方法を知ることが大切だということです。今回は、そのリスクを下げる方法として、やけどの予防対策や万が一の場合の治療法について解説します。

脱毛によるやけどの原因は?

やけどは施術で発生する熱エネルギーによって起こる

脱毛によるやけどの原因を考える場合、まず押さえておきたいのが光脱毛・レーザー脱毛の仕組みです。

メラニン色素に反応する特殊な光を照射し、体毛内に高い熱エネルギーを発生させ、毛根や毛乳頭周辺へダメージを与えて抑毛・脱毛を行う」

光脱毛と医療レーザー脱毛の大きな違いは、体毛の発生源である毛母細胞や毛根を熱エネルギーで弱らせるか、破壊するかにあります。いずれにしても、施術後には毛根だけでなく、毛穴周辺の皮膚なども熱エネルギーによるダメージを受けるため、やけどの症状が出やすくなります。

・医療レーザー脱毛:毛母細胞や毛乳頭を熱エネルギーで破壊する
・光脱毛:毛母細胞や毛乳頭にダメージを与えて働きを抑制させる

やけどの原因1 肌に日焼けや乾燥が見られる

光脱毛のフラッシュ光とレーザー脱毛のレーザー光は、ともにメラニン色素に反応します。そのため、通常時よりもメラニン色素が多く存在する日焼けした肌は、施術中の光により反応しやすく、やけどなどのトラブルが起こる危険性が高まります。

さらに、日焼けした肌には乾燥による抵抗力低下が見られることが多く、熱エネルギーのダメージが強くでる、熱をうまく発散できず真皮層を痛めやすいなど、やけどのリスクを高める要素が多々あります。

実際のところ、エステやクリニックでは日焼け肌のトラブルリスクを回避するため、日焼け肌への施術をNGとしている場合がほとんどです。そのため、本来であれば日焼けが原因で脱毛によるやけどが起こる可能性は低いといえます。

しかし「日焼けしても肌の色があまり変化しない」「日焼けの色が数日でひいてしまう」といった体質の人が、体質を申告せずに施術を受けてやけどを負う、といったケースもよく見られます。

日焼けの後、脱毛施術が可能となるまでの期間は「日焼け後1~2ヶ月以上経過した後」が目安とされます。自己判断で誤った日焼け時期を申告すると、やけどを起こす危険性を高めてしまうことを覚えておきましょう。

やけどの原因2 施術者、機械に問題がある

脱毛施術において、施術者の技術力や対応した症例数、機器の性能は、脱毛効果の出方や肌の状態に大きな影響を与えます。

例えば、医療レーザーの場合、部位や肌状態ごとのレーザーの使い分け、出力の調節、肌の冷却具合などを適切に判断できないと、簡単にやけどや肌トラブルを引き起こしてしまいます。これらの判断は、経験に乏しいスタッフには大変難しいものです。

また、脱毛では術中術後の肌の冷却が重要となりますが、機器が古いと冷却ガスがうまく噴霧されない、冷却装置の性能が低いなどの問題がでやすいため、肌ダメージを軽減できずやけどを引き起こす危険性が高まります。

施術を受けるサロンやクリニックを選ぶ際は、カウンセリングの段階で、在籍する施術者の技術レベルや担当した症例数、施術に使用される機器の種類などを確認することが大切です。

やけどをおわないための予防策は?

脱毛によるやけどを予防するには、やけどの原因に応じた対策が必要です。ここでは、特に大切な2つの予防策を紹介します。

日焼け、乾燥しないように万全を期す

光脱毛やレーザー脱毛を受ける場合は、術前術後を問わず、肌を極力紫外線から守り日焼けしないよう努めることが大切です。通勤通学などの外出時だけでなく、屋内にいる時も窓から入る紫外線に気をつけ、肌を焼かない・乾燥させないよう心がけましょう。

日焼け・乾燥対策のポイント
一年を通して日焼け止めをしっかり塗る(屋内にいる時も油断をしない)
・夏は薄手のはおり物やメッシュのグローブなどを用意して肌の露出を抑える
・日傘やつば広の帽子、サングラスなどを活用する
・顔だけでなく全身の保湿ケアを習慣にする

信頼できるサロン・クリニックを選ぶ

安全性や信頼性を重視するサロンやクリニックは、スタッフ教育や導入する機器にも十分なコストをかけています。そのため、信頼できるサロン・クリニックは技術面からみても、導入機器の面からみても、やけどの発生リスクが低いと判断できます。

また、カウンセリングの段階で脱毛のリスクを詳しく解説し、万が一の際にどのような対処・治療を行うのか十分に説明してくれるところであれば、やけどに対する不安を解消した上で施術に臨めます。

施術を受けるお店や医療機関を選ぶ時は、安全性や信頼性を確認するため、次のような点をチェックするとよいでしょう。

・医療機関の場合、医師や施術を行う医療従事者の経験や症例数が豊富かどうか
・エステやサロンの場合、美容・脱毛関連の資格を持つ施術者が在籍するか(CPE、認定トータルエステティックアドバイザー資格など)
・最新の脱毛機器、レーザー機器が導入されているか
やけどのリスクや対処・治療法について十分な説明があるか

ミュゼ

ミュゼでは脱毛に「S.S.C.方式スムーススキンコントロール方式)」を採用しています。S.S.C.方式は、肌にかかる負担が少なく、痛みや肌トラブルが起きにくい脱毛法として知られ、やけどが気になる方でも安心して施術を受けることができます。

やけどしてしまったときの対処法は?

やけどの基本的な処置は冷水で冷やすこと

脱毛によるやけどの処置は、症状がでたら速やかに冷水で患部を冷やし、進行を抑えることが基本となります。その上で、迅速に症状に合った対処をすることが大切です。冷水を使った冷却のポイントは次の通りです。

・台所かシャワーで冷水(流水)を患部に5分~15分程度かけ続ける
・流水は患部に直接あてず、少し上部にあててやけどに刺激を与えないようにする
・流水を使うのが難しい場合は、洗面器に水を張って患部をつける
氷や氷水、保冷剤などは皮膚組織を痛めるため使用を控える

脱毛後「やけどかな?」と思ったら、まずこの流水による冷却で応急処置をほどこし、その後、以下の症状に合わせた対処法を行いましょう。

やけどの症状に合った対処法を行えば治る

かゆみ、赤み

日焼けのように肌にうすいピンク色の赤みがでたり、かゆみが続いたりする場合は、軽傷やけどの可能性があります。冷水による5~30分程度の冷却を行い、冷却後は肌が乾燥しないようしっかり保湿して様子をみましょう

また、かゆみはからだを温めると症状がひどくなる場合があります。脱毛後は肌に熱がこもっているケースが多いので、水分補給や室内温度の調整を行い、全身の体温が下がるよう工夫することも大切です。

光脱毛やレーザー脱毛後は、毛穴周辺の肌が熱エネルギーのダメージを受けているため、うすい赤みがでても不思議ではありません。施術後、数時間程度赤みがでても異常ではないので安心して下さい。

ただし、2~3日ほどかゆみや赤みが引かない場合は、やけどの回復を妨げる要因が別にある可能性があります。その際は、施術を受けたサロンやクリニックに相談することをおすすめします。

やけど痕

やけど痕はかゆみや赤みよりも重いやけどです。冷水による冷却で応急処置をした後、速やかに医師による診察を受けましょう。自己判断で処置を行うと、回復が遅れる、肌に傷や色素沈着が残るなどの後遺症がでる危険性があります。

また、やけど痕は医師による治療を受け完治させない限り、脱毛を再開することができません。その理由は、痕を残したまま無理に施術を再開すると、皮膚の肥厚やただれケロイド)など、さらなる肌トラブルをまねくおそれがあるためです。

やけど痕が見られる場合は、医師や薬剤師の指導をよく守り、焦らず急がず処方薬で痕を治すことに専念しましょう。

水ぶくれ

水ぶくれもやけど痕同様、自己判断で処置を続けるのはNGです。冷却による応急処置後、できるだけ早く医師の診察を受けることが大切です。また、水ぶくれは破ると痕が残りやすくなるため、病院へ行く際は薄皮をはがさず、清潔なガーゼなどで保護するとよいでしょう。

発疹やヒリヒリした痛みのある症状がでた場合

脱毛後に、ヒリヒリした痛みや発疹、じんましんに似た症状などがでる場合、やけどではなく光アレルギーの可能性が考えられます。軽度のやけどに似た症状のため勘違いされがちですが、自己処置で完治することがないため医師による診察・治療が必要です。

一般的に、光アレルギーは紫外線を浴びることで発症するアレルギー症状を指しますが、脱毛では赤外線が用いられるため、光アレルギー症状がでることはほぼないとされています。

しかし、ごくまれに光そのものに対してアレルギー反応を起こす人も存在します。脱毛後、ヒリヒリした痛みやじんましんのような症状が続く場合は、速やかに医師の診察を受け、脱毛の継続が可能かどうか相談しましょう。

まとめ

脱毛によるやけどのリスクは、原因を正しく理解し、適切な予防策や対処法を実践することで軽減することができます。

脱毛のやけど対策は「日焼けや肌の乾燥を避ける」「信頼のおけるサロンやクリニックを見極める」など、決して難しいものではありません。また、やけどになった場合の対処も、基本的には「冷水による冷却→速やかに医師の診察を受ける」といたってシンプルです。

予防策や対処法は、難しく考えずまず実践することが大切です。最近はやけどなどのトラブルについて丁寧な説明を行うサロン・クリニックが増えてきています。やけどが心配な方は、無料カウンセリングやテスト照射などを活用し、不安を解消するのもおすすめです。